乳児用液体ミルクの国内製造・販売解禁!販売は可能になったものの…
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2018年8月8日、とうとう乳児用液体ミルクの国内製造・販売が解禁されました!
★そもそも、液体ミルクとは?粉ミルクとはどのように違うの?どうして今まで日本では売られていなかったの?液体ミルクに期待されることって何?というあたりは、下の記事でまとめています。
液体ミルクが「特別用途食品」に加わりました
2018年8月7日、厚生労働省が規格基準を定めた省令を改正。8日から施行されまました。液体ミルクは「特別用途食品」に該当するため、消費者庁が「特別用途食品」として表示するための許可基準を公表、施行しました。
※特別用途食品とは…乳児の発達や、通常の食事が取れない人(妊産婦、授乳婦、えん下困難者、病者)の健康保持・回復に適するとされる食品。特別用途食品として食品を販売する場合には、その表示について消費者庁長官の認可を受けることになっています。
粉ミルクと同様に「特別用途食品」として許可を受ければ、母乳代わりとして液体ミルクを販売できるようになったのです。
販売されるまでには一年以上かかる見通し
ただし、新たな基準のもと品質検査を行ない、許可を得てからの販売となるため、市販されるまでには1年以上かかる見通しです。
さらに、気になるニュースも出てきています。
明治ホールディングス傘下の明治や江崎グリコは液体ミルクの発売には前向きだが、販売開始時期は未定としている。明治広報担当の亀井朋久氏によると、今後商品設計に取りかかり、それを踏まえて投資計画を練る考え。さらに厚労省や消費者庁の承認が必要なため、申請の準備も進める方針だ。江崎グリコ広報担当の青山花氏は、乳児が飲む製品のため通常の牛乳よりも細かい基準を満たす必要があり「異なる製造設備が必要」と述べた。
森永乳業広報担当の渡辺光典氏によれば、同社の粉ミルクは100ミリリットル当たり約40円だが、海外での液体ミルクの価格は同200円弱から300円程度。製造ロットの少なさや物流費用を考えると、国内では同等かそれ以上の価格になるという。同社は「商品化に向けてさまざまな課題があり、引き続き検討が必要」との立場だ。
また、国内で液体ミルクが消費者から支持を得られるか先行きは不透明だ。少子化に加えて母乳での育児を推奨する動きが広がっており、粉ミルクの需要は減少傾向。厚労省の調査によると、1990年に5782万キログラムだった国内の調製粉乳生産量は、2016年には2766万キログラムに半減している。
[引用]
つまり、粉ミルク自体の国内販売が減っているなかで、新たな設備投資をして液体ミルクを販売すること、価格設定が大きな課題としてあるようです。
では、海外のメーカーの国内販売は期待されるのでしょうか。
一方で製造・販売で先行している海外メーカーの製品の輸入には壁がある。自見氏によると、日本と欧米では添加物などの基準が異なるため、輸入するためには海外メーカーが日本の食品衛生法の規格基準に合った製品を製造することが必要になる。
さらに、世界保健機関(WHO)が定める基準が日本でまだ法制化されていないことも海外メーカーにとって参入の課題となっている。WHOは母乳での育児を推奨しており、国際基準「WHOコード」で母乳代用品の宣伝やサンプルを配布したり、医療機関などを通じて製品を売り込んだりしないよう規定している。
[引用]
これを読む限りでは、海外メーカーが国内で販売するためにも、大きな課題があるようですね。
★国内で販売されるまでは、こちらに頼ることになりそうです。
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授乳中のパパママからのニーズはある!
一方で、液体ミルクを使う側のニーズは高そうです。
先日、粉ミルクの『アイクレオ』を販売する江崎グリコが行なった意識調査の結果が発表されていました。
現在授乳中のパパ・ママ(計1000名)に調査を行なったところ、全体の半数以上が「乳児用液体ミルクを使用してみたい」と回答しています。
使うシーンとしては、「外出時の授乳」が61.8%、「災害時などの緊急時49.6%」、「夫や家族に預けた際の授乳41.0%」となっています。
[参考]
<『乳児用液体ミルク』国内製造・販売解禁~ママ・パパ使用意向調査>「乳児用液体ミルク」ついに解禁!!災害時の備蓄用から日々の育児シーンまで幅広い期待!|江崎グリコ株式会社のプレスリリース
私も、一人目が赤ちゃんのとき、旅行や長時間の外出時は空の哺乳瓶3つ・お湯・粉ミルクを持ち歩いていました。とにかくかさばるし、調乳場所を選ぶし、時間が経てばお湯が冷めてしまうしで、授乳に振り回されてしまうというか…とにかく授乳がとてもおっくうだったのを覚えています。常温で持ち歩ける携帯用の液体ミルクがあったなら、多少割高なくらいなら絶対に使っていました!
災害時には本当に救世主になるでしょう。7月の西日本豪雨の際にも、岡山県倉敷市からの要請を受けて、東京都から乳児用液体ミルク約2000個が送られています。このときにも、大手会社を通じてフィンランドから緊急輸入していますが、日本各地で備蓄されるのが理想的ですよね。
そして…私が次にミルクをあげる機会があるとしたら、誰かに預けられるときになるでしょう。そのとき、液体ミルクを使えたら、すーっごく気が楽です♪ いずれ娘・息子に子どもが生まれて孫を預かることがあったとしたら、緊張せずにミルクを飲ませてあげられそうです!
★外出時なら使い捨て哺乳瓶とキューブタイプの粉ミルク組み合わせも比較的楽ですね↓
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まとめ
乳児用液体ミルクの国内製造・販売が解禁となりました!が、私たちがスーパーやドラッグストアで気軽に購入できるようになるまでには1年以上かかりそうです。
外出時や預ける時にも、災害時にも利便性がとっても高い液体ミルク。ぜひ国内で流通することを願っています!
今後もまだまだ動向を見守りたいと思います。